食療食学 RESTAURANT
割主烹従 飛龍
拘り-12
箸や菜箸は、化学薬品を使わない、環境を考えた箸を使用しています。
HIRYUでは、化学薬品は一切不使用の、間伐材から作られる環境にやさしい箸を使用しています。
衛生面と環境保全を考えた、国産の割り箸
新型コロナウイルスの流行により、世界中の人々の衛生意識が高まり、生活に変化が起こりました。
「5類感染症」への移行後も、うがい・手洗いやマスクの着用のほか、宴会等における回し飲みや箸の共用を避ける人々は多いと言われています。
HIRYUでも衛生面を考慮し、お客様へ提供する箸を木製の割り箸とすることと致しました。
ただし、木を伐採して作る中国産の割り箸ではなく、捨てられてしまう間伐材や端材などを有効利用する国産の割り箸に限定しています。
国産の割り箸は、全体の1~2%ほどしかありません。
過密となった林内の密度を調整するための間伐は、森林の保全につながります。
間伐された木材で割り箸を作ることは、環境保全への貢献となります。
さらに、割り箸は廃棄しても土に還り、焼却処分しても二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスを排出しません。
割り箸をリサイクルし、紙の原料として再利用する活動も広まっています。
化学物質を使用しない最高級の割り箸
中国産の低価格の割り箸の一部に、化学物質が残留していることが問題となりました。
HIRYUの割り箸は、奈良県吉野地方の吉野杉を用い、漂白剤や防カビ剤などの化学物質を使用せず造られています。
秋田杉・木曽桧とならぶ日本三大美林のひとつ、吉野杉。
建材や樽材にならない部分の中から、赤みを帯びた吉野杉だけを厳選し、機械ではなく手作業で造られた最高級の割り箸です。
お子様用には、手のサイズに合わせた若狭塗の天然竹の六角箸をご用意しています。
また、調理用の菜箸も、化学物質不使用のものに限定しています。
日本人と箸
世界中で、箸だけを使って食事をする唯一の国、日本。
中国、韓国、タイ、ベトナムなどの国では、箸と共に匙(スプーン)を使用していますが、日本では箸だけを利用して「つまむ、はさむ、押さえる、すくう、裂く、乗せる、はがす、ほぐす、くるむ、切る、運ぶ、混ぜる」など、12もの機能を果たすと言われています。
このように、幼い頃から箸だけで食事をすることは、日本人の手先の器用さにもつながっています。
古代の日本では、箸は人々の食事ではなく、神様へ食べ物をお供えするために使われており、五穀豊穣や子孫繁栄を祈る「神器」でした。
現代でも、産まれて百日目の「お食い初め」や、葬儀の際にお骨を拾う道具として使われていることから、神聖な道具として扱われていることが分かります。
日本古来の大和言葉である「はし」は、「箸」「橋」「はしご」など、一方と一方をつなぐ役割を果たすものを意味しており、「箸」は人と神をつなぐ橋渡しをすると考えられてきました。
箸の片方を人が使い、もう片方を神様が使います。